北海道建設新聞“ひと’03”の記事掲載
2003年10月7日
札幌初の分譲マンショントータルプロデュース企業日本グランデ社長 平野 雅博さん
「自分たちが思うところ、目指す仕事を、やっていきたい」−。二十二年勤めたマンションデベロッパーの大手ダイア建設を退職し、同志とともに今年三月、「日本グランデ」を設立した。
札幌では初となる分譲マンションのトータルプロデュース企業。事業主のパートナーとして、用地情報や市場調査、商品企画、設計、広告・販売、契約、管理業務を担う。
豊かな商品知識と客層・地域のデータ、販売のノウハウを備える。一級建築士や販売のプロなど各分野のエキスパートが、企画段階から携わり、あらゆるニーズに対応できるのが強み。
企業などが所有地の有効活用を図りたくても、地価の低迷が続いている現状では、売り払うだけでは利益が出ず、効果的な運用ができないケースが目立つ。「自らが事業主となって分譲マンションをしたくても、ノウハウがなく、手伝ってくれる会社もないから、これまで遊休地にしていたケースも多い。」マンションを建設し、付加価値を与えて売れば、利益が生まれるという。
既存のデベロッパーとのパートナーシップも視野に。「デベロッパーは悩みが多い。事業計画や近隣対策など問題を抱えていても相談先がない。社内で解決できない問題に、一緒に取り組んでいければ」
東京都出身の四十五歳。支店長として六年間の札幌での暮らしで、北海道の魅力に取り付かれ、新たな挑戦を決意した。会社を設立してまだ半年ほどだが、既に数棟のプロジェクトを手掛けている。
「マンションに住んでいない者が企画・設計しても、いいものはできない」が持論。家族とともに、市内のマンションに居を構える。自らがユーザーだから、分かることも多い。
「建てれば売れるという時代ではない。しっかりとしたコンセプトがないと厳しい。ユーザは敏感。価格の問題をクリアし、新しいものをどんどん取り入れ、いい住宅を供給していきたい」
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